九州はいわずと知れた「グルメ天国」。日本の中でも多彩な食文化を誇る土地です。牛・豚・トリなどの食肉に、関サバ・関アジ・呼子イカなどのシーフード。農産物もバラエティに富んでいて……と例を挙げたらキリがないほど。そんな九州の食文化の中でも忘れてならないのは「お酒」です。
九州のお酒といえば鹿児島の芋焼酎を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?スーパーやリカーショップで手軽に購入できる焼酎類もおいしいですよね。でも九州の酒文化はそれだけではありません。焼酎はもちろん、日本酒やワインにいたるまで。九州各地で多種多様な個性あふれるお酒が生産されているのです。
ここでは種類別におすすめの九州産のお酒を紹介しています。もちろんどれもお取り寄せが可能。晩酌を楽しむのもよし、大切な人へのギフトによし。地酒片手にインターネットで九州各地の観光地を検索、なんていうのはいかがでしょうか?ちょっとした旅気分が味わえるかもしれませんね。
目次
【九州産日本酒3選】
九州のお酒といえば焼酎を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし日本酒も負けてはいません。例えば福岡県の清酒蔵の数は57で全国5位となっています。九州の中でも特に北部は日本酒造りが盛んな土地なのです。九州の地酒の多くは豊潤で濃厚な「旨口」。昨今の日本酒の主流といえば「端麗辛口」ですが、九州産日本酒を味わってみれば、グンッと世界が広がるかもしれませんね。
◆鍋島 大吟醸

「鍋島 大吟醸」を造っているのは佐賀の小さな蔵「富久千代酒造」です。従業員は数人という小規模経営ながらその実力は本物。2002年に権威ある利き酒大会の「国際酒祭り」の純米酒部門で第1位に。全国新酒鑑評会で7年連続金賞を受賞するなど、日本酒を知る人々からのお墨付きを獲得しています。極め付けは毎年ロンドンで開催される「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」の「サケ部門」での最優秀賞受賞。これをきっかけとして「鍋島 大吟醸」は海外でも「おいしいサケ」として知られるようになりました。第一印象はフルーティー。豊かな旨みと芳醇な含み香を味わった後のキレも秀逸です。お取り寄せで気軽に味わえるなんて幸せ……そんな声が聞こえてきそうな逸品です。
◆庭のうぐいす 純米吟醸

「庭のうぐいす 純米吟醸」は福岡県の「山口酒造場」が造る地酒。ユニークなネーミングと愛らしいラベルが印象的な外観を持ちます。口に含むとやわらかくふっくらした香りが鼻に抜けます。米の旨味がしっかり引き出されていて、わずかに感じられる酸味が絶妙のアクセントに。喉ごしもよく爽快感を楽しめる酒といえるでしょう。冷から燗酒までどんな飲み方にも適しています。伝統にとらわれ過ぎず「現代に合う日本酒づくり」をテーマにしているだけあって、イタリアンやフレンチとも好相性。チーズをおつまみにワイン感覚で……なんてスタイルもおすすめですよ。
◆千徳純米酒

焼酎が有名な宮崎ですが日本酒の酒蔵も2軒あり、その1つが「千徳酒造」です。「千徳純米酒」はこの酒蔵で造られています。明治36年の創業以来日本酒一筋。「全国新酒鑑評会」での金賞受賞4回の実績を誇ります。米から旨味を引き出す技術は本物。ふくよかな香りとすっきりした飲み心地を両立しています。お好みに応じて、ロックから熱燗までどんな飲み方でもOK。料理を引き立てる「やや辛口」の日本酒を好む方に、特におすすめできる名品です。
【九州産焼酎3選】
九州のお酒といえば焼酎が思い浮かびますよね。全国のスーパーやリカーショップでも簡単に入手できます。でもそれだけで九州産焼酎を語ることはできません。全国的には知られていないけど地元では有名、という焼酎が特に九州南部にはたくさんあります。ここではそんな「知られざる名品」を紹介していきます。
◆「小鹿 本にごり」

「小鹿 本にごり」は鹿児島県の「小鹿酒造」が造っている地焼酎。「昔の芋焼酎はうまかった……」鹿児島の地元の年配の方からは、そんな声が聞かれることもあるといいます。ひと昔前まで愛されていた懐かしい味わいを再現したのがこの焼酎。焼酎造りの最後の仕上げの工程「蒸留」の際に、蒸留機にやわらかい蒸気を吹き込んでうまみ成分を抽出しています。焼酎独特のピリピリ感を嫌う人もいますが、この一品にはそれが感じられません。濃厚でまろやか、甘みと旨味が口いっぱいに広がります。
◆「しまむらさき」

「しまむらさき」を造っているのは種子島に拠点を置く「高崎酒造」です。しまむらさきというネーミングは種子島産むらさき芋を使用していることに由来。甘い赤ワインを思わせるような飲みやすさが魅力で、やわらかでフレッシュな風味は女性にも好まれます。芋が香り立つお湯割りがおすすめですが、ロックや水割りでもすっきりした味わいを楽しめます。ワイン感覚でイタリアンやフレンチに合わせるのもおすすめです。
◆「島黒」
「島黒(しまぐろ)」は種子島の「四元酒造」が造る地焼酎。量産や大規模な宣伝とは無縁で、明治42年の創業時から受け継がれている伝統の焼酎造りを守り続けています。地元のさつまいもにこだわり、「コガネセンガン」と「シロサツマ」を使用。独特のクセさえも好きな本格的な芋焼酎ファンに特におすすめできます。まろやかな甘みが利いていて、味のバランスは良好。香り立つ芋のフレーバーを楽しむために、ぜひお湯割りでいただきたい焼酎です。
【九州産ワイン3選】
九州のワイン、と聞いてもピンと来ない人も多いのではないでしょうか?残念ながら日本での九州ワインの知名度はまだまだ高いとはいえないのが実情。しかし近年海外では著名なコンクールで賞を獲得しメディアでもたびたび取り上げられるなど、人気は高まっています。あらためて九州ワインの魅力を知りたくなりますよね。ここではおすすめの九州ワイン3選を紹介しています。
◆「菊鹿シャルドネ」

「菊鹿シャルドネ」は「熊本ワイン」が醸造している白ワイン。このワイナリーの代表作で熊本産シャルドネだけを使用して造られています。気温の低い夜のうちにぶどうを収穫する「ナイトハーベスト」を実践。こだわり抜いて造られたこのワインは、「国産ワインコンクール」をはじめとする大会での受賞歴も多数です。白桃、リンゴ、バニラを思わせるフレーバーが感じられ、しっかりとした味わいの辛口に仕上がっています。
◆「キャンベル・アーリーロゼ」

「キャンベル・アーリーロゼ」は宮崎県の「都農ワイン」の代表作。このワイナリーは毎年イギリスで開催されている世界最大規模のワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」での受賞歴もあります。キャンベル・アーリーロゼは低温発酵による甘口ロゼワイン。見事なバラ色とイチゴを思わせるフルーティーな風味は女性にもおすすめです。スイーツと合わせてデザートワインとしても楽しめます。
◆「安心院ワイン 小公子」

「安心院ワイン 小公子」は「三和酒類株式会社」が運営するワイナリーで造られています。小公子とはぶどうの一品種。さまざまな山ぶどう品種を掛け合わせ日本で作られました。糖度と酸度の両方が高いのが特徴。それを活かして厚みのある複雑な味わいを持つオリジナリティあふれるワインに仕上げています。カシス、ブルーベリーの香りとやわらかく丸みのある酸味が溶け合う絶品ワインです。
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