目次
はじめに

ラーメンと言えば、中国由来の食べ物。
しかし、日本でもその人気が高く、独自の進化を遂げてきました。
その結果、麵、スープ、トッピングなど種類も豊富となり今やカレーに並ぶ国民食と言っても過言ではないものになっています。
実際、アメリカなどの欧米諸国にも日本の人気店が出店したり中国に逆上陸したりと海外でもファンが多いのが日本のラーメン。
醤油、味噌、塩、とんこつ、担々麺、油そば、つけ麵というように種類が豊富です。
その中で、密かにブームが起きているのが、“ご当地ラーメン”。
各県でもまた、ラーメンが独自に進化しているのです。
実際、各地のご当地ラーメンを訊ねルーツを探る『ご当地ラーメン探訪』といった番組がある他、人気番組『マツコの知らない世界』の2021年3月23日放送回では、“ご当地ラーメンの世界”と特集も組まれているほど、話題となっています。
「現地に行かないと食べれないかも……」と考えてハードルが高いと思われる方もいるかもしれませんが、実はインスタントラーメンにもなって発売もされているので、近くのコンビニやスーパーなどで見つけることもあるかもしれません。
そんなご当地ラーメンの魅力や味について、ここでは47都道府県全てを余すことなく各地域別に紹介していきたいと思います。
そもそもご当地ラーメンって何?
ご当地ラーメンと聞いてもその定義や、そもそも何ぞや?という方もいらっしゃると思います。
わかりやすく一例を挙げると、“札幌ラーメン”や“博多”ラーメンのように、地方名が付いたもので、昔から地方に根付いているものを指します。
その他、最近では町おこしや、新たな名物づくりとしてつくられたものも出てきており、地方名がついていないものも出てきたりと、その形態も変化が出てきたりしていることも。
しかし、どちらもその地方の名物や歴史など、その土地に関する情報がふんだんに入ったラーメンとなっています。
北海道
札幌ラーメン

ご当地ラーメンの中でも特に有名なものとなっているのが、札幌ラーメン。
太い縮れ麵が特徴で、味噌味が主流。ですが、実は醤油や塩もあるのです。
トッピングにはラードとニンニク炒めた野菜や肉などが乗っており、特に、キャベツやもやしがたっぷり盛られている印象があります。
ラードが蓋のような役割を果たすため、なかなか冷めにくいのも寒い北海道ならは特徴と言えるのではないでしょうか。
その他、コーンやバター、また観光客向けにホタテやカニを乗せたトッピングがあるところもあるようです。
函館ラーメン

もう一つ、北海道のご当地ラーメンで忘れてはいけないのが、函館ラーメン。
こちらは塩味のラーメンで、あっさりした味わいと透き通ったスープが特徴。
作り方は、豚骨や鳥ガラから出汁をとり、塩タレをいれたものに、ストレートの麵を入れて完成。
具材は、チャーシューやメンマ、ネギ、煮卵といったものが主流。その他、ほうれん草や海苔がのっているところもあったりしますが、基本的に具材もあっさりめ。
函館は開拓地であったために、ラーメン文化が根強くあったそうで、本場の味である、中国の広東系のラーメンの味を引き継いでいるのが函館ラーメンなのだそうですよ。
東北(青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島)
津軽ラーメン(青森県)

津軽ラーメンの特徴は、煮干しや焼き干しを使って出汁をとり、醤油ダレと合わせて作ったスープです。
あっさりとした味わいの煮干しラーメンですが、最近では煮干しのほかに豚骨などを合わせた濃厚タイプのものもでてきており、人によってどちらが好きなのか好みが分かれそう。
スープは種類が分かれているようですが、麵はどちらも縮れ麵。
津軽地方では、出汁に焼き干しや煮干しが使われていて、食卓では主流の味となっていたようです。
そこに、中華麺が外国から伝わってきて、煮干しなどを使ったスープに麵が合わさったことで誕生したのが津軽ラーメンなんだそうですよ。
三陸宮古ラーメン(岩手県)

煮干しで出汁をとった魚介系のスープに、細い縮れ麵を使った醤油ベースのラーメンが三陸宮古ラーメン。
具材は、チャーシューやメンマを使うことが多く、イメージとしては昔ながらの中華そばといった感じで懐かしい味わいのものです。
三陸産の煮干しをたくさん使っているスープからもよくわかりますが、海の幸をラーメンでもふんだんに楽しめるのが宮古ラーメンの良さです。
ラーメン好きには有名となっているのが、宮古市です。
その理由は、ラーメン屋さんの数の多さとそのクオリティの高さからよくわかります。
また、観光としてもラーメンをプッシュしており、ラーメンマップを発行したり、市を挙げてラーメンを推しているのです。
さらに、三陸宮古ラーメンは通販でも取り扱っていることが多いので、気になるかたは一度お取り寄せしてみるのもおすすめ。
十文字ラーメン(秋田県)

秋田県横手市十文字町から誕生したのが、十文字ラーメン。
正確には、十文字中華そばという名前です。
昭和10年に誕生した、マルタマというお店が発祥であり、発祥の店として現在も人気となっています。
このラーメンが誕生したのは、太平洋戦争真っただ中のとき。
十文字町にも多くの中国人が住んでおり、その方たちから製麺技術を習い、マルタマが考案した和風スープを合わせたのが始まりなのだそうです。
味は、煮干しや鰹節などからとった出汁を使った醤油味のスープにかんすいを全く使用していない、細い縮れ麵が特徴です。
かんすいを使わずに仕上げられたこの麵は独特の食感があり、そこもこのラーメンの魅力と言えます。
具材も、チャーシューやネギ、メンマといった王道のものの他、麩が入っているところも。
東北物産展といったものでもよく出展されているため、その人気の高さがうかがえます。
仙台ラーメン(宮城県)

「宮城県はご当地ラーメンがない」と言われることもありますが、しっかりあるんです。
それが、仙台ラーメン。
しかし、このラーメンがご当地ラーメンと言われない理由もあるのです。
他のご当地ラーメンのように、特定の味があるというのではなく、仙台ラーメンというのは、仙台を中心に食されていたラーメンのことを指すため、他のご当地ラーメンとは少し違った定義を持っているもの。
ただ、東北一の歓楽街がある仙台はラーメンの激戦区でもあり、独自の発展を遂げていたのです。
味も様々なのですが、特に多いのが、仙台特産の味噌を使った辛みその味。
一般的な辛みそよりも唐辛子が多いために、辛すぎると感じる方も多いそうです。
まだそんなに全国的に有名となっていない仙台ラーメンですが、東日本大震災以降、新しいご当地ラーメンとして発展していっているそうなので、今後もっと知名度があがること間違いなしのラーメンです。
米沢ラーメン(山形県)

米沢のラーメンは、鶏がらや煮干し、野菜からとった出汁を使った醤油味のスープに、細い縮れ麵をつかったあっさりした味が特徴。
麵にも特徴があり、他の麵よりも多く水を使用しており、軟らかいのです。
その麵を、2~3日寝かしたうえで手もみをすることによって、強めの縮れと歯ごたえを持つ。
具材は、ネギ、チャーシュー、めんまといったもののほか、なるとや海苔が乗っていることもあります。
このラーメンは、1920年代に米沢に住んでいた中国人が屋台で作っていたものがもととなっています。
そのラーメンに、手もみという技術を使った麵を加えたことで誕生したようです。
喜多方ラーメン(福島県)

札幌、博多に並んで日本三大ラーメンが、喜多方ラーメン。
その特徴は、「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる麵にあります。
地下水を使って打つ多加水麵で、平打ちで太い縮れ麵を使います。
スープは豚骨ベースの醤油味が特徴であっさりした味わい。
具材は、ネギ、チャーシュー、めんまといった王道なものが多い
老舗の多くは7時から店を開けるなど、朝からラーメンを食べるのも喜多方ラーメンの特徴ともいえるかもしれません。
その歴史は古く、昭和2年に、潘欽星という中国人が日本で働こうと渡航し、屋台で支那そばを販売したことが発祥だそう。
この屋台の味が、市民の生活に根付き、支那そばの作り方を学ぶ人が増え、食堂などで提供されるようになりました。
そのため、現在でも〇〇食堂という名前のラーメン屋さんが喜多方市には多いそうです。
関東(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川)
水戸藩ラーメン(茨城県)

水戸藩ラーメンとは、水戸黄門が食べた麵料理を現代風にアレンジしたラーメンで1993年に町おこしとしてつくられたものです。
その特徴は、レンコン粉が練り込まれている麵と、五辛とよばれる薬味をかけて食べること。
レンコンの粉が練り込まれているため、他の麵とは違い、茶色い麵が楽しめます。
スープは和風醤油味。
また、五辛と呼ばれる薬味は、ニラ、ニンニク、らっきょう、ネギ、生姜から作られていて、漢方医学に由来しており、薬膳としても効果があるそうです。
佐野ラーメン(栃木県)

インスタントラーメンとしてもよく見かけるようになったのが、この佐野ラーメン。
栃木県佐野市が発祥となっていますが、北関東を中心に広範囲でこの佐野ラーメンを食べられるお店があります。
有名なご当地ラーメンの一つです。
その特徴は、竹を使って麵を打つ青竹打ちの平麺にあります。
その麵を入れるスープはコクのある醤油味で、非常にあっさりした味わいです。
お店によって豚骨を使ったり鶏ガラを使ったりとバリエーションも豊富。
具材は、チャーシュー、めんま、刻んだ長ネギか白ネギが入っているものが主流です。
また、名水百選の一つでもある弁天池の水を使っていることも忘れてはならない特徴。
佐野ラーメンの麵は水分が50%使われていて、その麵を茹でるお湯やスープに使う水にもこの弁天池の水が使われていて、ご当地ならではの名産がふんだんに取り込まれているのです。
昭和63年に佐野ラーメン会を発足していて、喜多方ラーメンと同じく町おこしとしての先駆者的なラーメンでもあります。
藤岡ラーメン(群馬県)

藤岡ラーメンの特徴は琥珀色のスープです。
鶏ガラや煮干し、豚骨をベースとした醤油味のもので、あっさりとした味わい。
麵は各店舗によって個性が出ており、手打ちや製法にこだわりがあったりと独自のものが多いので、食べ比べをしてみても楽しめると思います。
こういった特徴から、徐々に人気となっていた藤岡ラーメン。
そのため、藤岡市も町おこしとしてこのラーメンを押し出しており特徴的なお店が数々誕生しています。
具材はめんま、チャーシューといった王道のものが多くみられます。
豆腐ラーメン(埼玉県)

埼玉県岩槻市から誕生したのがこの豆腐ラーメン。
その特徴は、ラーメンにお豆腐が入っていること。
あっさりとした醤油味のスープに、中細の縮れ麵が使われ、その上に絹豆腐とひき肉のあんかけがのせられています。
見た目よりさっぱりした味わいがするのがこのラーメン。
何より、その味は埼玉県民のお墨付きです。
埼玉県が毎年開催している「埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」。
この大会において、第2回大会・第4回大会と2回も優勝しているほどの実力の持ち主。
このラーメンは、1970年に「レストラン大手門」で賄いとしてつくられたものでした。
この賄いがメニューに加わり、さらに、豆腐ラーメンを発案した方がレストラン大手門から独立して「トーフラーメン幸楊」というお店を営業されています。
発祥のお店と産みの親がいるお店の2店舗がこの豆腐ラーメンの背景にあるようです。
勝浦タンタンメン(千葉県)

担々麺と言えば、ゴマを用いた味が多いのですが、勝浦タンタンメンは、醤油ベースのスープにラー油をたくさん使ったものが特徴。
具材は、ラー油や唐辛子で炒めた玉ねぎやひき肉が乗っています。
このラーメンは、漁師や海女が仕事のあとに、冷えきった体を温めるために誕生しました。
体がかなり温まりますが、なかなかの辛さを誇るのもこのラーメン。
また、一般的に担担麺の材料に入っているゴマや芝麻醤は使用していないのも特徴ですが、それには理由があります。
勝浦タンタンメンは、発祥のお店である「江ざわ」の店主が、担々麺の存在を知り、メニュー化しようと試みました。
しかし、芝麻醤が手に入らなかったそうで、試行錯誤の結果、現在の味としてメニュー化されたためゴマや芝麻醤が使われていないのだそうです。
八王子ラーメン(東京都)

八王子ラーメンの一番の特徴は刻んだ玉ねぎを具材として使うこととスープの表面に浮かぶ油です。
スープは醤油味が多くみられます。
このラーメンが作られたのは、1959年区画整理によってとある惣菜店が子安町へ移転したことがきっかけ。
移転したことにより、総菜屋を続けるのが難しいと考え、ラーメン屋をはじめます。
しかし、昔も今も東京と言えばラーメン激戦区だったようで、なんとか特徴を出そうと考えた結果、北海道で出会った刻んだ玉ねぎが入ったラーメンを思い出したのが店長さん。
そして、ラーメンに入れるにあたり、ラードの油を入れたことで、玉ねぎの食感を損なわずに辛味を押えて甘さだけを引き立たせることに成功し、八王子ラーメンが誕生しました。
このラーメンを作ったのが、「初冨士」というお店で、八王子ラーメンの発祥の地とされています。
その後、2003年に、町おこしとして市や地元の大学生が協力をしこのラーメンを取り上げたことで急速に広がりを見せていったのです。
サンマ―メン(神奈川県)

横浜発祥のラーメン。
醤油ラーメンの上に歯ごたえが残る程度に炒められたもやしや野菜入りのあんをかけたものです。
麵は細麺を使っています。
野菜はもやし以外にも白菜やニンジン、肉などが入っていることも多く、神奈川県特に横浜のラーメン屋さんでは必ずと言っていいほどこのサンマーメンを見かけます。
そして、なによりこのラーメンの特徴といってもいいのではないかと思うのが、その名前。
由来は何かというと広東語からきていて、生碼麺、生馬麺、三碼麺と表記されるそうです。
このラーメンも賄い発祥。
賄いとして出されていたとろみをつけた肉そばが元だそうで、寒い季節にはこのあんがかかったラーメンで温まる人が多く広まっていったのだとか。
中部(山梨・長野・新潟・富山・石川・福井・静岡・愛知・岐阜)
ほうとう風ラーメン(山梨県)
山梨県の名産と言えば、ほうとう。
そのほうとうをラーメンと合わせたのが、このほうとうラーメン。
ご当地ラーメンとして少々強引な感じもしますが、有名なお菓子であるベビースターが地域限定の味としてこのほうとう風ラーメン味を作っているので、立派なご当地ラーメンです。
このラーメンの特徴は、かぼちゃや季節の野菜と一緒に煮込んだ味噌味のスープを使うということ。
麵に関しては特に決まりはないそうです。
まだまだ浸透していないラーメンですが、山梨県内ではカフェなどの場所でも提供しているお店があるそうで、徐々に地元に根付いていくラーメンになっていくのではないでしょうか。
安養寺ら~めん(長野県)

長野県の名産と言えば、味噌。
信州味噌といえば有名ですが、その信州味噌発祥の地とされているのが現在の佐久市にある安養寺。
このお寺のついた名前で地元でも親しまれているのが安養寺みそ。
しかし、この味噌を使った特産品がないと考えた、地元の商工会議所が地元ラーメン店と手を組んで作りあげたのがこのラーメン。
このラーメンの特徴というか決まりは、安養寺みそを80%以上用いた味噌ラーメンであること。
それ以外には決まりがないようで、各店舗によって麵や具材などに特色が表れています。
ただ、このラーメンには面白い特色があるのです。
このラーメンを出すお店の店主は安養寺みそについてお客さんに説明できなければならないということ。
本当か嘘か、このラーメンを見つけた人はラーメンの味とともにこの噂についても楽しむことができそうですね。
燕三条ラーメン(新潟県)

燕三条ラーメンは、うどんのような太麺と、魚介系の出汁でとった濃いめの醤油味のスープ。
さらに、背油と具材にみじん切りの玉ねぎが使われていることが特徴です。
このラーメンは、工場労働者が食べるものとして根付いたものです。
汗をかく仕事の後に食べるために濃いめの味付けになり、さらに出前も多かったことで、麵が延びずに腹持ちをよくするために太麺が好まれ、その上に冷めにくいように豚の背油をスープに投入したことからこのラーメンが生まれたそうです。
最近では、「燕三条系ラーメン」というラーメンの区分も誕生していることから全国的な知名度をグングンあげているのがこのラーメンですがその特徴は簡単に言うと、極太麵と背油が入った濃い口のラーメンなのだと思います。
富山ブラック(富山県)

名前にも表れているとおり、真っ黒なスープが特徴のラーメン。
こちらも、燕三条ラーメンと同じく労働者向けにつくられたもののために、濃い味つけです。
濃い口の醤油味のスープに太麺が入って、さらに大量の黒こしょうがふりかけられているのが特徴。
発祥と言われているのが、「大喜」という屋台のラーメン屋さん。
戦後に誕生したもので、このラーメンはご飯のおかずとしてつくられていたために、ご飯に会うようにと塩辛い味付けになったのだとか。
富山県には、実はブラック以外にもスープの色によってホワイトやブラウンなどのラーメンがあるのですが、ブラックが抜きんでて有名となっており、富山県のご当地ラーメンの代表格となっています。
8番らーめん(石川県)

石川県のご当地ラーメンと言えば、8番らーめんをよく聞きます。
しかし、このラーメンは石川県から誕生したフランチャイズのラーメン屋さんで、ご当地ラーメンとは少し違うのですが、地元で人気のラーメン屋さんであることは間違いない。
では、石川県のご当地ラーメンは何かといいますと、まだご当地ラーメンとして有名なラーメンが誕生していないのです。
ですが、この8番らーめんは地元に愛されているソウルフード。
看板メニューとなっているのが、野菜ラーメン。
野菜をたっぷり使ったラーメンに8と書かれたかまぼこが乗っています。
石川県か餓死の国道8号線沿いに開店したラーメン屋だったためにこの名前が付いたのだそうです。
敦賀ラーメン(福井県)

福井県敦賀市が発祥となっているのが、敦賀ラーメン。
鶏ガラと豚骨をベースに醤油味のラーメン、醤油とんこつ味のご当地ラーメンとして人気となっています
敦賀ラーメンの発祥と言われているお店あ、「一力」。
こちらのお店現在は店舗型ですが、当初は、屋台のラーメン屋さんでした。
このことからもわかるように、敦賀ラーメンは、屋台が原点になっています。
そのため、現在でも敦賀では屋台のラーメンを楽しめるそうです。
もちろん、店舗型のラーメンでも敦賀ラーメンは楽しめるので、屋台・店舗ともども楽しんでみることもできます。
もやし味噌ラーメン(静岡県)

『秘密のケンミンSHOW』で特集を組まれたこともあるほど、静岡はラーメンの種類が豊富な県です。
同番組でも紹介されていたのが、このラーメン。
名前だけを聞くと、どこにでもありそうな味噌ラーメンですが、実物はなかなか特徴的。
まず、味噌ラーメンなのに、スープが透き通っています。
どちらかというと、タンメンのような見た目の味噌ラーメン。
具材は、もやしに、刻んだチャーシューとゴマとネギ。
ここまで聞くと味噌ラーメンの要素は皆無のように聞こえますが、その味噌はもやしの上にのっているのです。
その味噌を溶かしながら食べるタイプのラーメン。
このラーメンの元祖が「一元本店」というお店です。
味噌ラーメンらしくない、見た目もびっくりですが、このお店で出てくるラーメンはなかなかのボリュームがあるので、ぜひお腹を空かせて行ってみてください。
台湾ラーメン(愛知県)

台湾と名前がついていますが、愛知県名古屋市が発祥のご当地ラーメンです。
名古屋と言えば、みそかつ、手羽先、ひつまぶし、小倉トースト、きしめんなどご当地グルメ抱負で、“なごやめし”と呼ばれ愛されていますが、台湾ラーメンもその一つとなっているほどの人気です。
鶏ガラベースのあっさりしたスープに唐辛子、ニンニクを加えたミンチをのせたもの。
具材は、ニラともやしを乗せているお店が多いです。
このミンチがかなり激辛なのですが、その刺激が病みつきとなり、後を引く美味しさになっています。
この台湾ラーメンの発祥とされるのが、「味仙 今池本店」。
そもそもなぜ、台湾と名前が付くのかというと、台湾名物の担仔麺(タンツーメン)が元になっているから。
同店の二代目店主が故郷の台湾名物の担仔麺を激辛にアレンジして誕生させたそうです。
最初はお店の賄いメニューだったようですが、それが定番メニューへと変化していったのが始まりとなっています。
高山ラーメン(岐阜県)

大ヒットした映画『君の名は。』でも登場したのが、この高山ラーメン。
その特徴は、非常にシンプルなところにあると思います。
鶏ガラベースのあっさりとした醤油味のスープに、補足縮れた麵が入っており、具材は、メンマ、チャーシュー、ネギという王道のもの。
ただ、作り方がおもしろく、スープとたれを一緒にして、寸胴鍋で煮込んでつくるという独特の手法です。
ラーメンは、スープとたれは別に作ることが多いのに、高山ラーメンは別々なんだそう。
こちらのラーメンは、屋台の中華そばが発祥だといわれています。
そのため、地元ではメニューに中華そばと書かれていることもあるので、見落とさないように気を付けてください。
近畿(三重・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)
亀山ラーメン(三重県)

亀山ラーメンは、亀山商工会議所と、亀山市、三重県が企画し、市内のラーメン店が開発したご当地ラーメン。
ぐるなびが主催するご当地ラーメングランプリ2013では、グランプリを獲得したこともあり、味も保証付きです。
では、その特徴は何なのかというと、3つの条件があるようです。
まず、スープは三重県産牛骨エキスをベースに赤みそ、豆みそ、麦みその3種類をブレンドしたもの。
つぎに、麵。
三重県産の小麦である「ニシノカオリ」が使われています。
最後に、具材には三重県産の農産物であるキノコが3種類入っています。
その3種類というのがヒラタケ、ハタケシメジ、ハナビラタケ。
この3つが亀山ラーメンに必要な条件だそうで、まさしく亀山市をこの1杯で味わえる“ご当地ラーメン”という名にぴったりなラーメンになっています。
近江ちゃんぽん(滋賀県)

“ちゃんぽん”と言えば、長崎のイメージを持たれる方が多いと思いますが、滋賀県でも独自の発展を遂げたちゃんぽんが存在しています。
それが、彦根市が発祥となった近江ちゃんぽん。
このちゃんぽんの発祥の地は、食堂「麺類をかべ」。
このお店は、2004年に「ちゃんぽん亭総本家』と名称を変えチェーン展開しています。
近江ちゃんぽんの特徴は、とんこつや鶏ガラといったスープではなく削り節と昆布から出汁をとった京風だしをアレンジした和風醤油のスープを使っていること。
そして、具材には海鮮を全く入れずに豚肉と野菜のみ。
これを手鍋で煮込み中華麺を合わせて作ります。
ちゃんぽんと一言で言っても長崎ちゃんぽんとは全く違うのがよくわかる味わいとなっています。
京都ラーメン(京都府)

京風ラーメンと混同されがちですが、全く違うものが、京都ラーメン。
京風ラーメンはというと、和風スープの薄味という感じですが、京都ラーメンは濃厚さが特徴、かなりのこってりとしたラーメンです。
日本一こってりしていると言われているほどなので、こってり大好きなかたにはぜひ食べていただきたいもの。
こってりが特徴と言いましたが、スープには何種類かお店によって違いがあります。
豚骨をベースとしたスープに濃い醤油味のものや、鶏や野菜をドロドロに煮込んだスープを使うものや、鶏ガラスープに豚の背油を散らしたものなどがあります。
京都ラーメンでよくわかりやすいのが、チェーン店である天下一品の醤油ラーメン。
かなりこってりした醤油ラーメンですよね。
あのようなこってりした醤油ラーメンが京都ラーメンなのです。
高井田ラーメン(大阪府)

戦後まもないころ、高井田ラーメンといわれる中華そばを提供するお店が産業道路沿いの大阪シティバス高井田停留所周辺に集中していたことから、このような名前が付いたそうです。
高井田ラーメンの聖地と言われているのが、「住吉」というお店。
このラーメンの特徴は、かなりの太麺。
うどんや、沖縄そばに匹敵するくらいの太さがあるストレート麵。
スープは鶏ガラや昆布をつかった醤油味となっています。
播州ラーメン(兵庫県)

兵庫県西脇市を中心とした播州地方で愛されていたのが、この播州ラーメン。
ご当地ラーメンの元祖とも言われています。
名付けたのは西脇多可料飲組合、この名前を付け地元名物として売り出したのです。
特に特徴的なのが、甘いスープ
醤油味のスープなのですが、地元産の甘い醤油を使ったものに、豚骨や鶏ガラ、野菜などを煮込んでつくられています。
特別な決まりやレシピがないため、店舗によって甘さや使っている出汁も違うそう。
具材はチャーシューやネギ、もやし、のりなどシンプルなものに細めの縮れ麵がつかわれています。
なぜ甘くなったのかというと、西脇市の特産品である「播州織」にルーツがあるそうです。
播州産業が盛んであり、工場で働くために多くの若い女性が集団就職で西脇市にやってきたそうで、彼女たちの口に合わせて工夫をされた結果甘いスープが誕生したと言われています。
天理ラーメン(奈良県)

インスタントラーメンやチェーン店にもなっており、かなりメジャーなご当地ラーメンがこの天理ラーメン。
このラーメンは、天理教の信者や天理大学の学生向けに作られた中華料理が元になっているそうです。
その特徴は、スープにあります。
豚骨、鶏ガラ、ニンニク、豆板醤などをベースとした醤油味で、辛味のあるこってりとした味わいになっています。
具材は炒めた白菜や豚肉、ニラを使うのお店が多く、この具材や味付けからスタミナラーメンの元になっているとも言われています。
和歌山ラーメン(和歌山県)

和歌山ラーメンと言われていますが、地元では中華そばと言われているのがこのラーメン。
地元の人は地元で長年愛されていたラーメンではありますが、ここでつくられる中華そばが地元独特のものであると認識があまりされていなかったようで、中華そばとして浸透していたそうです。
和歌山ラーメンは、まず2つの系統があります。
醤油ベースの豚骨醤油味のものと豚骨ベースの豚骨醤油味のもの。
このラーメンの最大の特徴は、食べ方にあると言われています。
まず、基本量が少し少ない。
その理由は、ラーメンと共に「早寿司」と言われるお寿司とゆで卵を一緒に食べるため。
和歌山ではラーメン屋さんの食卓にはこのお寿司とゆで卵が用意されていることが多いです。
そして、伝票がなく会計の時に何を食べたのか自己申告する必要があり、こういった食べ方が特徴なのも和歌山ラーメンのおもしろさとなっています。
中国(鳥取・島根・岡山・広島・山口)
鳥取牛骨ラーメン(鳥取県)

ラーメンと言えば、豚骨や鶏ガラでスープを作るお店が多いのですが、鳥取県では、牛骨を使ったラーメンが60年以上前から愛されています。
牛骨を使ったラーメンは、全国的にも珍しいと思いますが、その牛骨独自の味が魅力で熱烈なファンも多いのです。
お店によってスープの撮り方に違いがあるようで、醤油だったり塩だったり味は様々。
牛骨ならではの甘さとクセが特徴の味わいになっています。
そして、麵は中太の縮れ麵で、具材はチャーシューやめんま、もやし、ネギという一般的なものに、かまぼこが入っているお店が多いのもその特徴だと言えます。
松江ラーメン(島根県)
松江ラーメンの味わいはさっぱりとした塩味で透明に近いスープが特徴です。
脂浮きもほとんどなく、松江の特産品であるシジミから出汁をとっているお店もあります。
また、昔ながらのお店の多くは、同じ製麺所の麵を使っているようで、中太の縮れ麵です。
具材は、チャーシューにネギ、もやし、めんまといたシンプルなものが多く、価格も他県のラーメンにくらべ安くなっています。
笠岡ラーメン(岡山県)

『鉄腕DASH!!』や『火曜サプライズ』と言った番組で取り上げられたことがあるのが岡山県の笠岡ラーメン。
その特徴は鶏を使われていること。
笠岡市は養鶏業が盛んであったために、誕生したラーメンといわれています。
チャーシューと言えば豚でつくられることが多いのですが、笠岡ラーメンは鶏肉をつかっていて、かしわチャーシューといわれています。
またスープも鶏ガラをつかった醤油味で、あっさりとしています。
戦後から笠岡では鶏を使ったラーメンを出すお店が多くあり、現在の笠岡ラーメンの元の味になっているのが、「斉藤」というお店のラーメンだそうですが、残念ながらこのお店は閉店してしまっているそう。
根強い人気となった笠岡ラーメンは、2016年にはセブン-イレブンでも「笠岡ラーメン(かしわ煮)」として一部地域で販売されていました。
尾道ラーメン(広島県)

1947年に尾道の屋台で提供していた中華そばが元になっているのが尾道ラーメン。
醤油味のスープに平打ち麵が特徴で、豚のミンチが乗っています。
屋台で出されていたこのラーメンですが、元となったお店はすでに閉店してしまっているそうです。
しかし、元となったお店で修業された店主が福山市で「しんたく」というお店を営業しており、そこで引き継がれていたそうなのですが、このお店も二代目に店主が変わったことにより独自の変化を迎えたようです。
また、お土産用としてつくられた尾道ラーメンは、鶏ガラスープに平子いわしをつかったものが多く、こちらの味を尾道ラーメンとして出す店舗も増えてきています。
白河ラーメン(山口県)

白河市内には白河ラーメンを出すお店が100件以上あるそうで、観光の一つとなっています。
そのラーメンの特徴は、豚骨や鶏ガラを使った醤油ベースのスープに、幅広の縮れ麵といったもの。
木の棒で麵を打つ手打ち麵が当初の白河ラーメンのスタイルだったそうですが、最近では減ってきてしまっているようです。
具材は、チャーシュー、めんま、ほうれん草、なるとといったものが一般的です。
白河ラーメンは、亀源というお店が発祥となっているそうです。こちらの店主の作るラーメンがおいしいと話題になり、弟子入りする方が多く、その後その弟子たちがお店を開業していったことで広がりを見せて行ったようです。
白河市内にラーメン屋さんが多い理由はこういったところにもあるそうです。
四国(香川・愛媛・徳島・高知)
讃岐ラーメン(香川県)

うどん県として知られている香川県。
やはりうどん食の文化が根強いためか、ご当地ラーメンとはっきり定義できるものがあまりないのが香川県。
しかし、「はまんど」というお店が讃岐ラーメンというものを誕生させています。
うどんが主流となっている香川でラーメン店を出店したものの、経営が困難となり、うどんとラーメンのいいとこどりをしたものがこのラーメンだそう。
このラーメンを誕生させるにあたり、年間1500食のうどんを3年間も食べ歩き麵のヒントを得てうどんの特色をラーメンに反映させたのだそう。
イリコなどの魚介に、鶏ガラと豚骨を合わせたベースをもとにした醤油味。
そこに背脂がのっているのですが、すごくさっぱりしています。
そこに平打ちの太麺がはいっています。
うどんから着想を得た麵は独特のコシがありとてもおいしいです。
久留米ラーメン(愛媛県)

博多ラーメン以上に煮込んだ豚骨スープにストレートの固めな麵が特徴の久留米ラーメン。
具材は博多ラーメンと同じく、チャーシューにきくらげといったものが一般的。
また、生卵を入れるお店もあるのが、またおもしろいトッピングだと思います。
しかし、何よりの特徴が、継ぎ足しと言われる手法を使ったスープ。
ウナギのタレなどではよく耳にする手法ですが、ラーメンではあまりなじみのない言葉。
ウナギのタレと同じくスープが減ってくると別の釜で煮たてた新しいスープを継ぎ足して使うのだそうです。
博多のとんこつラーメン以上に、豚骨の匂いがしっかりとしたラーメンですが、特別に決まった作り方などがないために、あっさりとした久留米ラーメンなどを出すお店もでてきているようです。
徳島ラーメン(徳島県)

徳島ラーメンも、屋台がもとになり誕生したラーメンです。
スープが、白・茶・黄の3つに分類されているのが特徴で、白が薄口しょうゆや白しょうゆで味付けした豚骨らーめん、茶が濃い口しょうゆやたまり醤油で味付けしたとんこつラーメンで、鶏ガラや野菜などに薄口しょうゆを加えたのが黄となっています。
そのために、色でどんな味の徳島ラーメンなのかすぐにわかるのがありがたいところ。
また、具材も特徴で、ラーメンに入っているのがチャーシューではなく、薄切りの豚バラを砂糖や醤油などで甘辛く煮たものがのっていることが多いです。
そして、生卵を入れることが大半。
これ以外は、青ネギ、めんま、もやしなど一般的なものが一緒にのっています。
鍋焼きラーメン(高知県)

須崎市が発祥となったのが、鍋焼きラーメン。
「谷口食堂」から誕生したラーメンで、どんぶりではなく、ホーロー鍋を使って提供したことがきっかけになったそうです。
スープは、鶏ガラと野菜からとられた醤油味で、具材にも鶏肉が入っています。
麵は固めの細麺で、具材には生卵やちくわといった変わり種が採用されており、他のご当地ラーメンとはけっこう違った見た目をしています。
鍋焼きラーメンの定義としては、土鍋を使うことと、付け合わせにたくわんといった漬物をつけること。
特に酸味のある古漬けがベストだそうで、その酸味により口の中をリセットさせ、新たな気持ちでこのラーメンを楽しめるのだそうです。
九州(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)
博多ラーメン(福岡県)

ご当地ラーメンとしてあまりにも有名なのが、博多ラーメン。
乳白色のとんこつスープにストレートの細麺を加えたものです。
このスープは、豚骨を強火で沸騰させたもので、コラーゲンなどが溶け出したことによって白濁しています。
また、このラーメンはのびやすい特徴があり、大盛りといった文化が定着していません。
かわりに、替え玉というものが誕生したそうです。
全国チェーンとなっている一風堂や一蘭といった店舗でもこの博多ラーメンを楽しめることから、もうご当地ラーメンという枠を超えた人気となっています。
そのため、海外でも博多ラーメンを楽しめるお店が多数存在しています。
しかし、やはり博多の屋台などで食べるこの博多ラーメンは一味違うため、ぜひ本場でも楽しんでみて欲しい一品です。
佐賀ラーメン(佐賀県)

佐賀市を中心に親しまれているのが、佐賀ラーメン。
麵に特徴があり、太めのストレートなもので食感は柔らかい。
スープは豚骨ですが、他のとんこつラーメンに比べて塩味や脂身が控えめです。
具材には、煮卵ではなく生卵を乗せることが多いのも特徴。
こちらのラーメン、実は久留米ラーメンと深いつながりがあります。
久留米ラーメンの発祥の店といわれている「三九」の店主が佐賀市にラーメン店を作り、
このラーメンを基に作り上げたのが、この佐賀ラーメンなのだそうです。
長崎ちゃんぽん(長崎県)

長崎のソウルフードとして、皿うどんと同様に有名なのが長崎ちゃんぽん。
チェーン店である、リンガーハットでも提供されているため、非常に親しみのある味だと思います。
ちゃんぽんというのは、全国各地にご当地ものが存在していますが、長崎が発祥の地です。
太い麵に野菜や魚介がふんだんに盛り付けられているのが特徴で、鶏ガラや豚骨でスープを作ります。
特にこの麵が特徴で、長崎県内で製造されたが「唐あく」と呼ばれる長崎独特のかん水で製麺したものを長崎ちゃんぽんとするという規定があるほどです。
そして、このちゃんぽんの元となったのが、福建省の福建料理が元で、「燜麺」と呼ばれる長崎ちゃんぽんにそっくりな食べ物があるそうです。
熊本ラーメン(熊本県)

熊本ラーメンの特徴は、スープの中に揚げニンニクやマー油を入れるといったことです。
豚骨や鶏ガラを使ったスープなのですが、博多ラーメンなどに比べるとあっさりとしています。
また、こちらのラーメンは1日で使い切るために、豚骨独特のにおいがあまりないのも特徴。
麵は固めに茹で上げた中太のストレート麵で、具材にはチャーシューやめんま、ネギ、もやし、のり、煮卵やきくらげが入っています。
お店によっては、生ニンニクを入れるところがあるそうで、これは熊本ラーメンの元になった桂花というお店で出されていたラーメンの手法からきているそうです。
佐伯ラーメン(大分県)

大分県佐伯市で親しまれてきたラーメン。
佐伯ラーメンは、漁業などの汗をかく仕事についている人が多かったために塩分補給も考慮されたために、しょっぱいのが特徴です。
スープには豚骨がつかわれた醤油味で、麵は中太のやわらかめ。
大分市や宮崎などのラーメンと差別化を図るためにも独自の路線を進んで発展していったのも特徴で、中毒性が高いと言われてもいます。
明確な定義はありませんが、ニンニクがふんだんに使われていて、コショウが大量にかかっている、さらにはゴマやネギやもやしといったトッピングがつかわれているがっつりしたラーメンを一般的に佐伯ラーメンとされているようです。
宮崎ラーメン(宮崎県)

博多ラーメンと同じく、豚骨から作られるスープで楽しむのがこの宮崎ラーメン。
しかし、博多ラーメンとは違って非常にあっさりしたラーメンとなっています。
決してものたりなさをかんじないのが、この宮崎ラーメンで、軽めのとんこつラーメンを食べたいのならかなりのおすすめです。
麵は、太いストレート麵を柔らかく茹でてあり、この麵の口当たりの良さが、宮崎ラーメンの食べやすさを増長させています。
もし、軽めだと物足りないなぁと感じる方もいると思いますが、調整用ににんにく醤油という、醤油にニンニクを入れた調味料が置いてあるので、こちらで好みの味を探して食べるのもまたこのラーメンの楽しみ方の一つです。
鹿児島ラーメン(鹿児島県)

鹿児島ラーメンも宮崎ラーメンと同じく、軽めのとんこつラーメンとなっています。
豚骨を使ってスープを作りますが、鶏ガラや野菜といったものも使っているために、乳白色加減も少し薄めであっさりしています。
麵は、沖縄そばが元になった太麺派と台湾のビーフンが元になった細麺派が存在していますが、どちらも柔らかめに茹でてあります。
そして、こちらも鍋焼きラーメンと同じくたくわんと一緒に食べることが多く、さらには急須に入ったお茶を一緒に出してくれるお店もあるなど、提供方法にも特徴が出ています。
その他、鹿児島ラーメンの特徴をあげると、値段が少し高めと言われていることだと思います。
基本1000円前後の値段のお店が多いです。
沖縄そば(沖縄県)

沖縄は「ラーメン空白地帯」と呼ばれていたこともあり、独自のラーメン文化があまり発展しなかった土地です。
その理由は沖縄そばの存在。
そばといっても、そば粉でつくられたものではなく小麦粉やかん水を使って作られた麵を使っていて、中華麺と同じ手法でつくられています。
沖縄そばと言われていますが、ソーキそばと言う名前の方が浸透しているかもしれませんが、ソーキそばも沖縄そばの一種。
豚骨と鰹でとった出汁をブレンドしたスープに麵を入れ、具材はソーキと言われる軟骨や豚足、豚もつや、肉野菜炒め、ゆし豆腐をのせたものなど種類が豊富です。
そして、麵ですが、作り方は材料は中華麺と同じと言いましたが、この麵をゆでた後に油をまぶして自然冷却して使うという独自の麵を使っています。
まとめ
いかがだったでしょうか?全国47都道府県のラーメンをあげてみましたが、ここではまだまだ紹介しきれていないラーメンがたくさんあります。
各県ご当地メニューや観光地多く、何を食べようかどこへ行こうか迷うことも多いと思いますが、一度旅の目的を「ご当地ラーメン」にして旅をするのもまた楽しいのではないでしょうか。
※当サイトで使用している画像の一部はラーメンデータベースから引用しております。